カレーライスと日本人
4章
なので、ジャガイモ、人参、玉ねぎを入れるというのは日本のオリジナルである。
日本の最古のカレーレシピはカエルのカレーであった。玉ねぎが持ち込まれる前なので長ネギを使用している。作ったが美味かった。野菜はどれも当時初めて日本で流通し始めたものだ。ジャガイモやニンジンと同時にロマネスコなども日本に入ってきたが後者はなぜか流行らなかった。
精養軒でカレーが供され始めたが非常に高価でビーフステーキなどと同様メインディッシュとして扱われたものであった。コースが30銭なのにカレーは12.5銭だったので、今で言えば3000円程か。
明治のカレーは明治屋のレシピで完成をみた。ジャガイモ人参玉葱が入ったレシピは大正時代に完成した。福神漬けは明治18年に発売したが、カレーの存在は想定されず単品でご飯と食べるものだった。
大正時代になると、軍隊食として現在のレシピのカレーが作られ、トップダウンに日本中の家庭に持ち込まれた。
レシピが大衆化すると、鰹節を使った即席カレーや小麦粉を入れたものが現れ、急速に変化していった。また、レシピ外でも、最近まで日本人はライスカレーに醤油とソースをかけて食べていたんだそうだ。