隷属への道

2章 「民主」社会主義というファシズム

社会主義はフランスで洗練され、民主社会主義となった。それは自由思想であると宣伝された。

確かに社会主義は平等の思想である。ただ、社会主義は隷属のもとの平等しかもたらさないというだけだ。

社会主義者は「新しい自由」という言葉を作った。それは、圧倒的富の増大の空約束。経済システムを撤廃すれば、圧倒的に富は増大すると彼らは主張した。その新しい自由への道が、「隷属への道」だった。

ファシズムと共産主義の中身は実は同一であり、この新しい自由の追求である。すなわち、人々に旧自由を手放させ、組織化し、生活を画一化させてユートピアを作るということである。かつてファシズムと共産主義が衝突していた頃、お互いにお互いを自分の側に転向させようとしていた。転向が可能だったのは、彼らの目的が自由主義の否定という意味で親和性があったためだ。

歴史は民主社会主義が欺瞞に満ちた隷属への道であると証明した。「自由」と「組織」とは両立しない概念なのだ。

kitab
d.b